アカマンボウ

アカマンボウ
ふりがな

全長ぜんちょう2m、体重たいじゅう270kgほどにもなる大型おおがたぎょである。からだ円盤えんばんがたで、左右さゆうからしつぶされたようにひらたい。くちまえすこ突き出つきでていて、がない。からだはタチウオのように銀色ぎんいろで、しろいまだら模様もようがあり、ちいさくてげやすいうろこおおわれる。ひれと口元くちもとまわりはあざやかな赤色あかいろで、むねびれ、びれの前端ぜんたんはらびれがかまじょうなが発達はったつする。側線そくせんむねびれのうえ背中せなかがわおおきくがっている。

外見がいけん生態せいたい和名わめいのとおりマンボウにもているが、分類ぶんるいじょうはまったくべつさかなである。マンボウとちがってびれをもち、むなびれが垂直すいちょくではなく水平すいへいなが発達はったつしている。なお、ラテン語での目名もくめい科名かめい属名ぞくめいは、「かがやかしい」「明確めいかくな」という意味いみのギリシャlamprosに由来ゆらいし、のとおりあざやかな外見がいけんさかなといえる。

世界中せかいじゅう熱帯ねったい温帯おんたいうみひろ分布ぶんぷし、外洋がいよういき水深すいしん500mまでの表層ひょうそう中層ちゅうそう生息せいそくする。ただし人目ひとめれない環境かんきょう生息せいそくしているため、生態せいたいについてはほとんどが不明ふめいである。

稚魚ちぎょ細長ほそながく、リュウグウノツカイの稚魚ちぎょているが、びれとはらびれがながびないので区別くべつされる。やがてからだ円盤えんばんじょうになり、成魚せいぎょ姿すがたへとわってゆく。

アカマンボウには魚類ぎょるい唯一ゆいいつ血液けつえき温度おんどたも機能きのうがあることが確認かくにんされた。アカマンボウには、心臓しんぞうとえらのあいだ特殊とくしゅ血管けっかん絶縁ぜつえんもうがあり、心臓しんぞうからおくられたあたたかい血液けつえきが、えらが取り込とりこんだ海水かいすいによってやされた血液けつえきあたためなおすからだつくりをしている。これにより、アカマンボウは周辺しゅうへん海水かいすいよりも5ほどたか体温たいおんたもつことができるようになっており、深海しんかいでも活発かっぱつ活動かつどう可能かのうとされる。これは哺乳類ほにゅうるい鳥類ちょうるいとほぼおな体温たいおん維持いじ方法ほうほうである。

アカマンボウ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

キャラクター アカマンボウのなかまたち

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