ふりがな
ヌタウナギの仲間は世界中の温帯域に広く分布し、ほとんどの種類は大陸棚辺縁にかけての深海に生息する。名前にウナギと付いているがウナギ目との類縁関係は遠く、同じ無顎類に属するヤツメウナギと近縁な生物である。厳密な意味での魚類ではないが、広義の魚類(無顎魚類)として魚の分類に含められることが多い。
ヌタウナギとは、皮膚からたくさんの粘液が出て体がぬるぬるすることに由来する名称である。
目が退化して皮膚に埋もれ、外からは確認できない状態となっていて、視力が極めて弱い、あるいは無いと考えられている。
生きている化石と呼ばれるグループの一つであり、脊椎動物の起源と進化を考えるうえで重要な動物である。生息深層は5mから270mと幅広い。
一般に腐肉食性で、クジラや他の大型魚類などの死骸に集まる姿がしばしば観察される。
口の周りに歯を持たないが、舌の上に歯状突起があり、大型の魚に吸着し内部を侵食する。
非常に生命力が強い。頭部や内臓を失った状態でもしばらくの間は生存可能で、痛覚などに対する反射的な回避行動をとる。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』