シャコ類は頭部、胸部、腹部に構造が分かれる甲殻類。分類上、エビ類やカニ類などと同じ軟甲綱に属している。
体は、頭部と胸部の前方4節を皮膚がかたい殻のようになっている外骨格が覆う。外骨格に覆われた部分を背甲という。エビ・カニのような鋏を持たず、最後尾に備わる尾のような尾節は鋭いトゲのある尾扇と呼ばれる構造になっている。
体長は12~15cm前後。全長20cmに達することもある。
体型は細長い筒状で腹部はやや平べったい。頭部から胸部はやや小さく、腹部の方が大きく発達する。頭部先端には二対の触角と、たくさんの小さなレンズが集まって構成された複眼がとても発達し突き出している。
内湾や内海の泥や砂混じりの海底に生息し、海底の砂や泥にU字形の巣穴を掘って生活する。肉食性で、他の甲殻類や魚類、イソメ、ゴカイなどの多毛類、貝類などを強大な捕脚を用い捕食する。この捕脚による攻撃は打撃を伴う強力なもので、カニの甲羅や貝殻を叩き割って捕食するほか、天敵からの防御や威嚇にも用いられる。
飼育下においても捕脚の打撃で水槽のガラスにヒビが入ることがある。このような特性から、釣りや水揚げされた物を不用意に触ると大怪我をするので十分な注意が必要である。
シャコ
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