ふりがな
寒帯を除く全世界の海洋に分布する。
泳ぐときは前脚をオールのように使って水を掻き、後ろ脚で舵をとる。
海中を羽ばたくように泳ぐ姿は優雅にも見えるが、敵から逃げる際などはかなりの速度で泳ぐ。
基本的に生涯を海中で過ごしメスの産卵以外は陸上に上がらない。肺呼吸をする爬虫類なので、たまに海面に上がって息継ぎをする。
食事は海中で行い、海草、海綿動物、クラゲ、魚類、甲殻類などを食べる。食性は種類によって異なる。
産卵の際、メスは砂浜に上陸し、潮が満ちてこないほどの高台に穴を掘ってピンポン玉ほどの大きさの卵を一度に100個ほど産み落とす。産卵後、メスは後ろ脚で砂をかけて卵を埋め、海へ戻る。砂の中に残された卵は2か月ほどで孵化し、子ガメは海へ旅立つ。小さい子ガメはほとんどが魚類や海鳥などに捕食され、成長できるのはわずかである。
捕食動物は沿岸部に多く棲息しており、子ガメはその先にある外洋を目指すため、巣穴から脱出直後の子ガメにはフレンジーと呼ばれる特殊な興奮期があり、子ガメはおよそ丸1日寝ずに泳ぎ続けることができる。
ウミガメは産卵の際、「涙を流す」といわれるが、これは涙腺から体内に溜まった塩分を体から排出しているだけであり、正確には産卵中でなくとも常に彼らは「泣いて」いる。
ウミガメ
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